スクリューウエイト貫入試験とは

2020年10月26日のJIS改正(JIS A 1221:2020)により、
スウェーデン式サウンディング試験の名称は スクリューウエイト貫入試験となりました。



試験中の状況と地中の様子/地盤調査道具 サウンディングとは、鉄棒の先に取り付けた抵抗体を地中に挿入し、その貫入や回転などの抵抗から土層の性状を探査することです。
  このうちで、スウェーデン式サウンディング試験と呼ばれるものはスウェーデン国有鉄道の土質委員会から発祥し、現在欧米を中心として日本でも広く用いられている地中探査方法の一つです。詳細は日本工業規格(JIS A 1221)に示されています。
 日本では住宅地盤調査の大半がスウェーデン式サウンディング試験で行われています。

 具体的には、先端に直径33mmのネジの付いた鉄棒を地盤に挿し込んで100kgまでの錘をのせて回転させ、地中へねじ込んでいく試験で、錘の重さや回転数によって地盤の硬さなどを調査していきます。
 これは、木ネジをねじ込む時と似ていて、やわらかい木では軽くねじ込めるのに、かたい木ではなかなか入っていかない状態を、そのねじ込む時に必要な力を計って木の硬さを判断するようなものです。


自動式試験機の例 近年では、作業をモーターによる回転式や油圧制御あるいはコンピューター制御による自動試験機械を使用することがあります。



スクリューウエイト貫入試験の特長

長  所

  1. 体が入る程度のスペースが確保できる場所であれば調査が可能です。
  2. 短時間で調査ができる為、調査費用はボーリングに比べて安価に抑えることができます。
  3. 地盤の硬さ、締まり方の細かな変化を把握する事ができます。
  4. 調査点数が多いので地盤の変化を的確に捉えられます。

短  所

  1. 土の採取が困難で、正確な土質判定が難しい。
  2. 盛土に大きな礫やガラがあると調査が難しい。
  3. 硬い地盤に到達すると貫入困難になり、厚さの確認ができない。


 スクリューウエイト貫入試験は軟弱地盤の調査に適しており、特に住宅地盤で問題となるのは「軟弱地盤」のため、理にかなった試験と言えます。
 しかし、杭を打つ場合などは地中の硬い土層を探る必要があり、そのための試験としては通常、利用できません。そのような目的を達成するためには、ボーリングと標準貫入試験、動的貫入試験などを行う必要があります。その他、地盤の状況などからスクリューウエイト貫入試験が出来ない、向いていない現場もあり、別の試験方法を用いることがあります。

 

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